2020年9月3日木曜日

耐震の法基準は傾いても倒壊しないこと


 
 
知らないと損をする住まいに関する情報
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最近の建物であれば地震で傾くような建物はないだろうと思われている方が多いと思いますが、建築基準法による耐震基準は、建物が倒壊しないことを基準としたものであるため、基準通りの建物であったとしても損傷したり傾くことは考えられる被害と言えます。 


この基準は、極めて稀に発生する地震(数百年に一度程度、東京では震度6強~7程度。東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震は宮城県栗原市で震度7を観測しています。)が想定されています。 基準となる震度の数値ははっきりした数値で示されているわけではありません。これは、地震の揺れというものは複雑な揺れなので、震度が低い場合でも場所によっては設計上の想定を超えてしまうことが考えられるからです。


建築基準法による耐震基準は、粘り強さや建物のバランスを考慮することによって、建物の倒壊を防ぐために考えられている最低限確保しなければならない基準です。 現在の耐震基準は、新耐震基準と言われ、昭和56年(1981年)61日以降に建築確認が許可された建物に適用されています。